「女神の見えざる手」感想
アメリカでは2016年8月に公開され、日本でも数カ所の映画館で去年の10月に公開された「女神の見えざる手」。飯田橋のギンレイホールという名画座で上映されていたので観てきました。
この映画は、超有名ロビイスト(政界に影響を及ぼす活動をしてる人)のエリザベス・スローンが銃規制法案の賛成派に手を貸し、圧倒的不利な状況の中で反対派と戦って行くというストーリー。つまり、超天才キャリアウーマンがあの手この手で困難に立ち向かって行く話です。
観た後に思ったことは、割と賛否は別れそうだということ。個人的には凄い楽しめた。観てる途中にどのように話が展開するか予測を立てたり、それを覆す展開が数々あった。
ただ難しい内容の映画ではあると思う。自分もアメリカの議会の知識や、主人公の吐く毒のあるアメリカンジョークでいくつか理解できないところがあった。それにめちゃめちゃ主人公が喋るから字幕を読むので背一杯になって映像がしっかり見れてないところもいくつか。だから、予備知識とかを持って3回ぐらい観るとようやく全部理解できるかもしれない。
(実際ロビイストって言葉も今知ったしね…)
それでも話の大筋はとてもシンプルかつ最後の結末はスッキリした。なりたいとは思えないけど、勝利のためなら敵味方全てを騙す主人公の姿は一貫性があってとてもかっこよかった。
評価:★★★☆☆ 3/5点
↓以下ネタバレ感想
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アメリカの政治の実態は知らないけど、本当にロビイストとか裏の社会でこんなことが起きてると思うと胸が熱くなるよね。でも今実際の問題になっている銃規制の話であったためか、凄いリアリティがあった。
そして、リアリティというか人間味を感じたのは主人公エリザベス・スローンの女の弱さ的なところもしっかり描いていたとこ。キャリアに人生を捧げるため、恋愛をしないのはもちろん自分の本心は誰にも明かさない。でもセックスはお金を払って男を買ってやるあたりアメリカってすげぇって思った。おそらく全て勝利を計算していたものの、仲間たちから距離を置かれたり批判が集中した時に見せた彼女の行動はきっと嘘偽りない誰かを頼りたい気持ちなんだろうね。
そして、最後の元部下ジェーン・モロイが辞表を提出して全てが暴かれるシーンはとてもアツかった。おそらく序盤の午前3時の電話の時点でスローンは全て仕掛けていたんだろう。ここの伏線というか最後の勝利の仕方は予想できなかっただけに自分の中で盛り上がった。
この作品あと半年ぐらいしたらレンタルとか始まりそうだからもう何回か観てみようと思う。 そして、あんな天才にはなれないけど自分も寝すぎて時間浪費するよりは何か活動しようって肝に命じた(笑)